お出汁をとったことはありますか?


今までに、料理をするときにお出汁をとったことはありますか?スーパーに行けば、陳列棚にたくさんの化学調味料が並んでいるのを見ると、ついつい手を伸ばしてしまいがち。その方が料理に時間をかけずに済むし、何より手軽ですよね。
しかし、体のことを考えると、ちょっとひと手間かけてお出汁をとれば、体にも優しい美味しい料理がご家庭でできるのです。

◆お出汁って?
お出汁とは、料理に甘・酸・苦・鹹の味覚のほか、肉や野菜、キノコや海藻から抽出した旨味を加えるために用いられる。旨味成分である呈味性のアミノ酸や核酸、栄養を含み、また香りも与える、日本の昔から受け継がれている調理法です。
そこで、お出汁の種類や特徴を見ていきましょう。

➀一番出汁
お出汁の素材には、一般に知られている鰹節を削ってお出汁をとる「鰹出汁」。これに昆布出汁を合わせれば「一番出汁」になります。この2つを合わせることで味の相乗効果が増し、灰汁を取ることで澄んだ黄金色の上品な旨味の出汁ができます。
これさえあれば、お吸いものや薄味の煮ものがグッと美味しくなります。
➁二番出汁
一番出汁で使った昆布と鰹節は、鰹節を再び使う(追い鰹)ことで「二番出汁」がつくれます。二番出汁は、味噌汁や煮ものなどの味付けに良く合います。風味が強いので調味料も少なくて済み、減塩もできるので家計にもお得。
➂煮干し出汁
煮干しは、時間がある時に頭と内臓を取ってえぐみが出るのを防ぎ、空炒りすると風味
がよくなり、旨味も増します。
煮干しも鰹節のように、昆布と合わせると味の相乗効果が期待できます。
➃椎茸出汁
干し椎茸は水に浸しておくだけで簡単にお出汁が作れ、戻した椎茸は、そのままお料理の材料として使えるので重宝されます。精進料理には欠かせないものです。
椎茸独特の風味が、お料理をさらに美味しくしてくれます。

鰹節などの節類には、さば節、むろあじ節、まぐろ節、いわし節などがあります。
化学調味料のコーナーでは、このような節類を混ぜて売られているものも多く見られます。

◆その他の出汁
➀フランス料理の出汁
フランス料理では、動物(牛・鶏・魚など)の材料の他に香味野菜と煮込んで作る、「ブイヨン」と「フォン」があります。
➁中華料理の出汁
中華料理は油料理にあうコクと旨味のある出汁の「湯(タン)」があり、動物性の出汁(ホウタン)と植物性の出汁(スウタン)に種類が分かれます。

◆天然素材のお出汁と化学調味料が入った出汁との違い
〇天然素材のお出汁
天然出汁は主成分の他に、多くの微量な旨味成分が含まれ、複雑な味が楽しめます。
➀旨味の相乗効果
天然素材の出汁は、昆布ではグルタミン酸、鰹節や煮干しではイノシン酸、椎茸ではグアニル酸という旨味成分が含まれ、これが合わさると相乗効果でとても美味しく感じます。
➁天然出汁に含まれる成分
香りがよく、ミネラルやビタミンなどの栄養が豊富。鰹節のイノシン酸、煮干しはカルシウム、昆布はフコイダンが含まれています。
➂美味しいだけじゃない
出汁が美味しく、減塩はもちろん、醤油・砂糖などの調味料も減らせます。体にも家計にも優しいのです。

〇化学調味料
天然出汁の補助成分として使用して、材料の持ち味と旨味を消さない程度にしましょう。
➀顆粒出汁
昆布、かつお、煮干しなどの粉末又は抽出濃縮物を顆粒状にし、手軽に出汁を作ることができます。ただし、天然出汁より風味が劣り、塩分も多いので摂り過ぎに注意。
➁風味調味料
糖類、食塩、科学調味料を原料とし、鰹節や昆布の風味原料を加えたもの。
調理の目的に合わせて加えられる簡単な調味料。科学調味料が添加されたことで長期の保存が可能。

顆粒出汁や風味調味料の方がコストは掛かりませんが、きちんと天然素材からとったお出汁は、味はもちろん体にも良い事ばかりなのです。
素材の旨味を引き出してくれるお出汁をとるひと手間で、旬の食べ物を美味しく食べてみませんか?